2017年2月11日土曜日

とくとくトーク「見えてること、見えてないこと」第1回「地域とアート」

とくとくトーク「見えてること、見えてないこと」第1回「地域とアート」
2017年2月11日(土・祝)18:00~ アトリエ
トークゲスト:大澤寅雄(ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室准主任研究員)
話し案内人:柏木陽(演劇家)

アートも地域も分かったようで分からない言葉です。
本当は何のこと?どういうもののことを言うの?実態が分からないな。
そんな地域とアートを解きほぐしていこうと思います。
福岡県糸島市でダンサーの奥さんと小学生のお子さんと一緒に
祭りに参加したり消防団に参加しながらアートのことを考えている大澤さん。
アートの実践者ではないけれどすぐ隣で見つめながら
地域のこととアートのことを考えているようです。
各地の出来事なども聞きながら
一緒に地域とアートを考えてみませんか?

[考えを深める2月]として、「地域とアート?」「障がいとアート?」といったことについて、考えを深めるトークイベントを行ないました。第1回のゲストは大澤寅雄さん。お相手は柏木陽さんです。

 まず〈地域〉のわかりにくさ。

「ぼやっとしていてわかりにくい。わかりにくいからこそ、失われていく人と人とのかかわりがある」。

そして〈アート〉のわかりにくさ。「〈文化〉は〈共生の方法〉、だから不可欠。」その〈文化〉を内包する〈芸術〉…。「やっちゃうものだから。必要とされるからアートをやるわけじゃない」。

そういうなかで、「では10万人以下のまちの劇場って?」。
「千差万別だが、人が集まる場所、問い続けるところ。共に生きる。交流や対話の可能性を否定しない」。「アート、文化、お祭りってそうだと思う」。「知らないことは知ったほうがいい、それが多様性だから。ここ(市民館)でやっている取材演劇も共生の方法のひとつ。街にフィードバックする」。「いろんな関わり方ができる、いろんな参加の窓口がある」…。

会場の皆さんともトークを広げます。移住してきた人からは「地域に入りづらいと思っていたときに劇場が入口になった」といった体験談もありました。









「自分で考えるようになる。人が集まってなにかをつくる、そういう自治。それが文化や芸術に触れる支え」。「皆さんが考えていく場としてここ(市民館)があれば」。そんな言葉でしめくくられた回でした。

===柏木さんより===
第1回のゲストはニッセイ基礎研究所でお仕事をしている大澤寅雄さん。様々な地域に出向いて劇場や劇場以外で行われているアート活動を観に行き地域やアートに何が必要かどのようにその場が作られていくのかを観察して考えています。
トークの最初は「地域」と「アート」という分かったようで分からない言葉がどんな意味を持っているのかを考察するところから始まりました。どんな地域の中でどんな活動が行われているのかを地域限らずアート活動に限らず引用しながら考えていくと、茅野という5万5千人の人口を抱える地域ならどんな活動が必要なのかという問いへとたどり着きました。
海外の事例なら、日本の他地域の事例なら、アート活動じゃなければなど参考になる事例はいろいろあるでしょうが、結局自分たちの地域の自分たちの活動を考えていけるのはこの茅野市民館で活動している人達。大きな宿題をいただいた第1回でした。






0 件のコメント:

コメントを投稿